おとといまでの私にわからせるためのブログ

写真のことと、美術のこと、あと好きなことについて。私にわかるように書いてます

強め☝︎☝︎な地盤と芸術祭ー 瀬戸内国際芸術祭 2016夏期間

 

夏休み、瀬戸内国際芸術祭にいきました。

2度目の瀬戸内で感じたのは「安定・安心の!瀬戸内国際芸術祭!」ってこと。

(詳しくは⇨ 瀬戸内国際芸術祭 2016)

 

 いまや地域おこしとして定番化しつつある地方の芸術祭、いわゆる地域アートですが、瀬戸内はその元祖といったところ。

草間彌生のカボチャ、大竹伸朗のI♡湯などなど、インスタ映え(SNS映え?)もめっちゃするから、おしゃれ国内旅行スポットとしても確立しつつある気がします。

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今回わたしは去年行った越後妻有の芸術祭と終始比べてしまい、今美術界隈で話題の「地域アート」も一括りにはできないなあと感じました。

地域アートって越後妻有トリエンナーレくらいしか行ったことないんですけど、結構対称的だったように感じました。

 

瀬戸内国際芸術祭に安定と安心をもたらしているのは、なんと言っても瀬戸内の島々の「強さ」によるところが大きいと思います。

 

長い歴史を持つ醤油製造、日本一の生産を誇るオリーブ、(センバツ出場の)小豆島高校、映画「二十四の瞳」映画村、、などなど。

小豆島は強い産業、観光を持っています。確かに人は少なかったけれども、美術にすがる必要などないように見えて、そういうしっかりとした強い地盤に支えられた美術、それを見る体験の安定感を感じました。

 

過疎地域を活性化させるためのアートツーリズムには、その地方都市をめぐるセンチメンタルな事情がつきまといがちですが、私が滞在した小豆島では特に、センチさは感じられなかった。

 

小豆島周辺の、今回訪れた直島、豊島、以前訪れた犬島などの島には、その島の名を冠したハードな美術館が立っていたり、一定以上の評価を得ている作品が恒久的に展示されるなど、強気な美術館があります。

 

例えば、越後妻有はハードな美術館らしい建物は1つしかなかったし、(頑張って数えても2つ、、、?)、それ以外はほとんど、家主を失った空き家や廃校で、思い出や人の影とかを否応なくまとってしまうソフト的な機能を持つ場所・地盤でした。

 生活の記憶が残る場所にアーティストも触発されるのでしょうか、センチメンタル、むしろ肝試し?みたいな作品や空間も多かった。

 

越後妻有アートトリエンナーレ『大地の芸術祭』 - おとといまでの私にわからせるためのブログ

 

文字通りそれらはソフト〜な地盤なので、不安定で、芸術作品の足場としても、芸術作品を見るわたしたちの足場としても弱くて、芸術作品を見ているのかどうかわからなくなったり、作品が場の持つ雰囲気に飲まれてしまっているような気がしました。

 

f:id:yzgz:20160914093400j:image(かろうじて残っていた写真:塩田千春の古民家を改装した作品)

 

一方、 産業や観光地の丈夫な地盤を持つ強い場所である小豆島は、美術を見る足場がしっかりと用意されていると感じました。

美術作品自体にも余裕があって、鑑賞する側の自由が担保されているかんじ。(もちろん、すべての作品がそうだというわけじゃありません!)

 

過疎による廃校、空き家を使った作品にはどうしてもそれ以上の読み方が難しくて、鑑賞の幅が狭まってしまって、批評のしようが無い。

 

それは例えば、自分が上司の子供のピアノの発表会に行ったとして、演奏がもしド下手でも演奏が成立していなかったとしても、なんも言えねぇ、、、な、感じではないでしょうか。

その地域の人たちの苦悩そのものに立脚した作品について、何か感想が言えるんだろうか?地域アートにはそういう、上司の子供的な無邪気さと圧力があるのは確かです。

更に、それが過疎の問題となると、うまい、へた、はともかく、好きも嫌いも許されなくなる。

 

瀬戸内はそういうぬかるみのような、何の感想も立たない場所ではないところが、わたしは好きです。作品を、親戚の子供の発表会くらいの距離感で自由に鑑賞して、物言える雰囲気がある。

 

しかしそれは、悪く言うと、アートを見るための地盤がコンクリートで固められているようでもあります。

 それがどういうことなのか、というと、ほとんど東京のようだということなのです。

(実際、現地で案内をしていた人たちは都内の美大生も多かったみたい)

 

東京とか、ニューヨークとか、ロンドンのような大きな安定した都市にある、堂々としている美術館や作品の置き場として、瀬戸内が東京的アートの植民地みたいにされちゃっている、とも言えるかもしれません。

 

地域の名前を冠してるからって、なにもそんなにズブズブの関係にならないでいいじゃないか、と去年、越後妻有で去年思ったことに対して、

瀬戸内は、地域とアートがズブズブにならないバランスで成立していた、とわたしは思ったのですが、もしかすると、地方で芸術祭をやる以上、ズブズブの関係になる方が望ましいのかもしれない。。。

 

いまや地域アートは日本の現代美術と地方創生を担う存在ですから、今後も増えるだろうし、更に議論も重ねられていくことでしょう。 

 

地域アート――美学/制度/日本

地域アート――美学/制度/日本

 

 

 

あ、そういえば、島の美術館ではよく「静寂も作品ですので」とか言われたけど、話しながら見たほうがおもしろいのにな。。。うるさくするのはよくないけど、「静寂も作品」って脅しっぽくてなんか窮屈でした。

 

(ここは確かに静かにみたいけど↓)

 https://www.instagram.com/p/BJg7MIFBoi0aegPfytCxx0_MMdb1DpHdC_5HEs0/

 

あと、えらく感動したのは、片付けようがないくらい星が散らかっちゃってる星空!!天の川とか見たのいつぶりだー!という感じでした。

しかもそのまま視線を落とすと波打ち際に青く光るくらげ・・・!

アート関係ないけど(笑)きれいだったな〜。

 

最後の写真は、小豆島で泊まった小豆島国際ホテルでのバーベキューの様子。

ケツメイシとか流れててエモかったです。

 

https://www.instagram.com/p/BJh2XqKhsqpbLoW-VpnYer0hWn2Sx8BIy36wUg0/

 

では!