おとといまでの私にわからせるためのブログ

写真のことと、美術のこと、あと好きなことについて。私にわかるように書いてます

「現象としての写真」をアップデートする -「most liked photo」について 

今回、作品を作って発表する機会に恵まれたので、4億年ぶりに作品をつくってみました!(助手展にだしてます)

 

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わたしが出展している「most liked photo」という作品は、instagramの画面をキャプチャーし、顔はめパネルにした作品です。

 

今作「most liked photo」では、現象としての写真の、現代の姿について考ることを試みています。

 

ベンヤミンの『複製技術時代の芸術作品』をはじめ、写真は現象としてもたびたび論じられてきた表現メディアです。

『複製...』では写真が絵画や彫刻などの芸術作品が持つ「アウラ」を奪い去ってしまう現象について論じられています。

ここで論じられているのは写真の登場と普及による影響ですが、その後も写真は技術革新によって、時代の節を作るように、時の文化や産業に大きく影響してきたのです。

このように写真は「もの」としてだけでなく「こと」として、理論的に扱われてきました。

 

さて、現代の写真の「こと」を考えるとき、SNSソーシャルネットワークサービス)での写真の使用は避けることができないトピックだと思います。

とりわけ、Instagramは写真を中心にしたSNSで、写真の作られ方から受容のされかたまでを大きく変えました。いまやインスタは多くの人の写真を撮る動機でもあり、目的でもあり、発表の場でありながら撮影・製作の場でもあります。

ところで、いまどきの中高生は、スマホで写真を撮ることを、撮った写真をインスタにあげなくても、「インスタする」と言うそうな。動詞にまでなっているのですね。わたしなんかついつい「写メ撮る」とか言っちゃってそのたびに世代とかいろいろ...感じてしまいます...

 

こんな感じでわたしは以前から、instagramが写真を変えることや、instagramが変えた写真がわたしたちの生活や暮らしを変えることについてすごく興味があったので、このブログのなかでも、instagramについて書いたことがあります。

 

yzgz.hatenablog.com

 

もう3年前になるこの記事でわたしは、インスタグラムは新しいファッションのかたちなのだ!と言っています。

要約すると、何を着る?よりも、だれと、どこで、なにをしたか?がいまのファッションなのであり、それを表明するツール兼場所としてinstagramは機能している!ということ。インスタグラムは、写真を鎧に変えたのだ!ウォー!と主張しています。

 

今回の作品「most liked photo」では、写真を「こと」として考える方法をアップデートするとともに、instagram(や他のSNS)が可能にした鎧としての写真を、鑑賞者のみなさんにインストールしてもらい、鎧としての写真の姿を目に見えるかたちにすることも試みています。

 

顔をはめても楽しいですが、顔が抜かれた状態もまた鎧としての「写真」が際立つかなとおもうので、思い思いに楽しんでくださると嬉しいです。

(鎧って言うより見た目は盾かも....)

 

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2月19日から25日までです。最終日にはアーティストトークもある模様です。。。

  

短い会期ですが、他の助手さんたちの作品も大変素晴らしいクオリティになってますので、ぜひです!